takeの感想文マガジン

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狼と香辛料

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旅の行商人ロレンスは麦の取引に訪れた村、パスロエで、馬車の荷台に潜り込んでいた少女──ホロと出会う。自分は麦の豊作を司る狼神だという彼女には、確かに狼の耳と尻尾が生えていた。

しかし、パスロエの村民たちは神の力などもう必要としなくなったという。

だから・・故郷である北の村ヨイツに帰りたい「ツレテッテクリョレ」

とホロに頼まれるロレンス。彼は、そんな彼女を疑いながらも、彼女の故郷であるという北の地・ヨイツへの旅を共にすることになる。

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必要とされなくなった豊作の狼神が、数百年ぶりに故郷に帰る。

故郷には家族や仲間がまだいるかどうかも分からないけど・・・。

これ、もう、設定聞いただけで泣けます。

そんな状況にいながらも、ホロの気高く聡明なツンデレ感がまたいいんです。

オープニングテーマからここまで10分程度。

僕の好みの寂しい雰囲気に、あっという間に引き込まれました。

良い作品とは最初の10分でその世界観に引き込まれるものです。

1話観て、面白そう、と思えない人はたぶんこの作品は合わないでしょう。

 

かくして

中世ヨーロッパ風の架空世界を旅する行商人と狼のロードームービー的ファンタジーが幕を開けます。

剣も魔法も登場しません。ギャグもお色気もサスペンスもありません。いや、お色気は少しあります。ホロがかわいいですから。単純なお色気というよりは、表情が豊かで微妙な感情表現が多彩で魅力的なんです。

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サスペンスも少しあります。旅先での商人としての駆け引きが各話のストーリーの軸となり、ホロも賢狼というだけあり、ロレンスに負けずの商才を発揮したりします。最初の街でいきなり大きな商戦に半ば巻き込まれ、商人なりのアクションも多少あったりして。特に強くもなく普通の人レベルですが。これ、アニメとしては他に類が無くかなり斬新ですよ。最近のアニメは、何かというと特別な超能力なり魔法なり使い戦うものが多いですから。決して日常系でもなく、毎回、ハラハラとさせられ、つづきが早く観たくなり、止まりません。意外に。

しかし

なんといっても、この物語の良さは

ロレンスとホロの掛け合いにあります。

はじめは商人らしく、損得勘定で言動をするロレンス。

ホロも見た目は15歳の少女ですが中身は何百歳もの堅狼、時に気高く聡明で、時に寂しく、儚げな顔を見せたり。

ギャグはありません。

怒鳴り合ってケンカすることもほとんどないです。

ただ、普通なテンションの、素朴な会話に、二人のやさしさがにじみ出ているんです。

余計なサブキャラ登場人物を増やさず、余計な伏線を張らず、二人の掛け合いを毎回、じっくり見せてくれる感じがいいです。

二人の絆が深まるにつれ、北に近づくにつれ、別れの予感が切なく迫り、胸がしめ付けられます。

こういう感じ、最近のアニメにはほとんどないですよ。

最近のアニメはギャグがなきゃいけないみたいな強迫観念に迫られているようなところありますから。みんな同じパターンで癖易します

最近のアニメ製作者や、プロデューサーに言ってやりたいです。

ギャグなんかなくても、こんなに面白い話が出来るんだって。

 

しかしまあ面白いという基準も人それぞれ。

先を読みながら、それが当たった、外れたとゲーム感覚で観るタイプの話が好きな人には、ギャグと萌えがなきゃアニメじゃないという人には、この話はさぞつまらないでしょう。

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