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おすすめ韓国ドラマ「ベートーベンウイルス」感想

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製作 2008年 韓国MBC 全18話

出演 キム・ミョンミン

   イ・ジア

   チャン・グンソク

   イ・スンジェ

 

ストーリー

ソクラン市の文化芸術課に勤めるルミ(イ・ジア)は、自分の企画が採用され、プロジェクト・オーケストラを創設することになる。ところが、公演プロデューサーが運営資金を横領し、楽団員までもが皆去ってしまったため、メンバーを一般公募することに・・・。
しかし、集まったメンバーは、専業主婦や高校生、認知症の老人、停職中の警察官、など、プロとはかけ離れた人材ばかり。
そして、そんな楽団の指揮者としてルミが招聘したのは、“オーケストラ・キラー”と悪名高い世界的マエストロ、カン(キム・ミョンミン)だった。果たして楽団の運命はどうなってしまうのか!?(KBS京都番組紹介より)

 

主軸は師匠と弟子ものです。

昔からよくあるパターンの話ですが僕はこの手の話大好きです

特に、落ち目の師匠が才能あふれる弟子に追い抜かれるときの哀愁がたまりません

映画ではアルパチーノとジョンキューザックが政治家の師弟を演じた「訣別の街」

ケビンコスナーとティムロビンスが野球選手の師弟を演じた「さよならゲーム」

日本のドラマでは田村正和木村拓哉が建築家の師弟を演じた「協奏曲」

などが思い出されます。どれも大好きな作品です。

 

 

本作品は指揮者の師弟ものです

世界的指揮者のマエストロ、カン。通称カンマエは自己中で横暴な振る舞いが災いし業界を干され素人寄せ集めポンコツオーケストラの指揮者になります。

素人寄せ集めポンコツオーケストラでもカンマエは自分の音楽に対する信念を妥協せず

団員たちに容赦なく辛辣な罵声を浴びせ、総スカンをくらいます。

もともと警官だったグンちゃん扮するカン・ゴヌは路上でトランペットを吹いていただけの素人。数合わせで仕方なく入団。しかし絶対音感の持ち主である事が発覚し・・・。

指揮者としてカンマエに師事する事となるのですが、団員たちは次第に横暴なカンマエよりも温厚なカンゴヌに信頼を寄せるようになるという・・・。

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この作品の良いのは、ドラマの長尺を生かして練習シーンをじっくり描いているところです。

オーケストラというのはなんとも非合理的な音楽奏方です。

ましてや大人のアマチュアオーケストラとなれば、大勢のメンバーで同じ時間に集まるだけでも大変ですし、それぞれの生活、人生がある中、作曲家の想い、指揮者の想い、団員たちの思いが一つにまとまるなんて・・・ほとんど奇跡です。

しかし、だからこそ、その奇跡が成立した時には他の音楽にはない深い感動があるわけです。

本作はその奇跡が起きる過程をじっくり18話かけて描いていきます。

カンマエは横暴ですが、それは作曲家の想いに忠実であろうとするが故です。

グンちゃん扮するカンゴヌは横暴なカンマエと広がるばかりの団員たちとの溝を埋めるべく調整役として奔走します

認知症の老人オーボエ奏者を演じたイ・スンジェさんがまたいいんだ~。

「イ・サン」では先代の王様役(主人公の父親)だったあの人。目力半端ないんですよ。

彼をクビにするシーンがもう、せつなくて、せつなくて・・・。

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団員たちはそんなカンマエを血も涙もない冷血人間だと非難します。

しかし、一部ではカンマエの支持者も出てきたりして、カンマエ派とカンゴヌ派に分かれてまたいざこざ勃発したり・・・。

かくして・・師匠であるカンマエが弟子のカンゴヌに追い越されていく・・

というかわざとそうやって弟子を育てていく・・というような話です。

 

グンちゃんファンの方には申し訳ありませんが僕はこのドラマでは断然カンマエ派です。

どんなに周囲から背を向けられ、孤立しようとも自分の信念を貫く姿に心震えます

僕も頑固で変わり者、空気読めない奴と言われがちなタイプです。

それでも中途半端に妥協し、信念はブレにブレて生きてきたところがあります

人は人と共生していくうえで時に自分の信念を押し殺さねばならない時があるものです

自分の信念ばかり主張せず周りの空気を読んで合わせるのが社会で生きる術というものです。

 本当にカンマエがあの性格と信念の持ち主だったらそもそも世界的指揮者になどなれただろうか・・疑問です。そういう意味でこの話は全くのファンタジーかも知れません。

 実社会ではあんな人(カンマエ)は何者にもなれない。

それでもどんなに背を向けられても、嫌われても、貫く信念がある人って素敵だと思っちゃうんですよね~。

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