「フランス組曲」映画感想
公開 2016年 英・仏・ベルギー
出演 ミシェル・ウィリアムズ
あらすじ
1940年6月。ドイツ軍の爆撃にさらされ、パリは無防備都市となった。
フランス中部の町ビュシーにパリからの避難民が到着した頃、独仏休戦協定が結ばれ、フランスはドイツの支配下に置かれる。
結婚して3年、戦地に行った夫を待つリュシルは、厳格な義母と大きな屋敷で窮屈な生活を送っていた。
その屋敷に、ドイツ軍の中尉ブルーノが滞在することになる。
心すさむ占領下の生活で、ピアノと音楽への愛を共有する2人は、いつしか互いの存在だけが心のよりどころになっていく。
それは同時に、狭い世界に生きる従順な女性だったリュシルが、より広い世界へと目を向ける転機にもなっていくのだった。
(アマゾン商品紹介より)
ドイツ軍将校とフランス人妻の禁断の恋物語。
それを、
アウシュヴィッツに送られ亡くなったフランスの女性作家(イレーヌ・ネミロフスキー)が書いたという事が感慨深いですね。
ユダヤ人という集団理論によってアウシュビッツに送られた原作者が、ナチスドイツを集団理論で恨まず公平であろうとし続けた強さに心震えます。
命を懸けた力強いメッセージを感じました。
ドイツ人、ユダヤ人、日本、フランス、アメリカ、北朝鮮、男、女、血液型・・
どんな集団、グループでも十把ひとからげにはできない・・・
結局は個々それぞれ、いい奴もいれば悪い奴もいる
ただそれだけ・・と。
しかしそんな、集団理論を否定しないながら肯定もせず、
集団は良くも悪くも大きな力を生み出す、ということもまた
淡々と描いているところがよかったです。
リュシルとブルーノの儚い恋物語については・・ノーコメント
‼‼ラストシーンネタバレあり‼観てない人はご注意‼‼
ラスト。三人殺しちゃったのがなんとも無念ですね
それにしてもブノア。
こいつの所業がすべての元凶ともいえるんだけど、
最後になって儀母とリュシルが命かけてこいつを守ろうとする・・
なんなんだろうなぁ。
別に理屈で守ろうとしたんじゃないだろうな。
乗りかかった船?意地?勢い?やけくそ?そんなものがいろいろ入り混じって
人生思いどうりにはいかない・・・を描いているのかな。
それも原作者の立場に想いはせると・・・
もはや言葉もありません。
ミシェル・ウィリアムズ。キレイなんだけど、女の生々しさがあって
神経質な感じで、観てるときはそんなにいいと思わないんだけど・・
しばらく経つとなんかまた観たくなる・・そんな女優さんです。