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「アルプススタンドのはしの方」映画感想

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製作 2020年 日本

監督 城定秀夫

 

あらすじは、タイトルから想像できるまま

甲子園1回戦出場校の応援スタンドのはしの方にたむろする

斜に構えたやつらのワンシュチュエーションもの。

観る側でもなく、観られる側でもなく・・・

何者にも属さない半端者たち・・。

私もこういうタイプの高校生だったから

いやいや懐かしく思い出しちゃった。

私の場合も、部活は何もやってなかったし、勉強もスポーツも落ちこぼれ。

かといって不良でもなく、特別目立ついじめられっ子でもなく

制服もノーマル。なんの改造も着崩しもしない、

いたって地味な「パンピー」と呼ばれていた。(その他大勢一般ピープルの略)

1年に何度かあるクラスの「席替え」では、なぜかいつも最後列の窓側のはしに

陣取り、その周辺の4人ぐらいを巻き込み、授業も無視して、世の中を斜に見て、ブツブツと小声でとぼけたやり取りをしていた。

決して青春の王道ではなかったけど、今思えば、あれはあれで

なんとも面白い青春の1ページだった。

あの時のあの席の、あいつとのあのやりとり面白かったな~

とそんな思い出がいくつも残っている。

かといってその席の4人が親友かというと全然そうではなく、

それはあくまで授業中だけの関係で、休み時間に入ればその4人は

それぞれの親友のもとに散っていき、私は一人取り残される。

そんな思い出。

本作も、そんな青春の王道からドロップアウトした面々の「諦め感」が、

いじけすぎない、適度な爽やかさをもって描かれていく。

ここが実にうまい。同じような青春を送ってきた人間だからこそ分かるリアルさがある。

しかし、終盤に向けてこの作品の4人は徐々に団結していき、

しまいには、王道青春を走り始める。

ここは私個人的にはシラケてしまった・・・。

こういう連中はそう簡単に王道青春側にはなびかんだろう・・・と

まあ、青春映画なんだから野球の試合中の短時間で急成長してもイイんだけど・・・。

メッセージとしては、無駄と思える努力でも、やる意味はあるんだ。

結果うんぬん関係ないじゃない。諦めないで精いっぱいがんばろう。

と、それは伝わりました。

主演の小野莉奈ちゃん、広瀬すずにちょっと似ててかわいかった。

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